7つの脳内物質【ドーパミン】
2025/02/12
①セロトニンとメラトニン ②オキシトシン ③ドーパミン ④アドレナリンとノルアドレナリン ⑤エンドルフィン この7つの脳内物質について、その役割を説明します。 知っていて損することはありません。自分の髪型を気にするように、爪のネイルを気するように、スキンケアを気にするように、脳を気にしてみてください。そこに知識と意識があることで、人生を豊かにしてくれるはずです。 今回のブログでは ③ドーパミン について説明します。 ②の「オキシトシン」については、さくっと先に簡単に説明します。タイトルの「ドーパミン」がかなり強いホルモンで、生きていくうえで知ってコントロールすべきだと思いますので、このブログでは「ドーパミン」について詳しく説明していきます。 オキシトシンは別名「愛情ホルモン」と呼ばれています。 オキシトシンの効果として ■ストレス軽減 ■体の修復 ■免疫力アップ ■脳機能アップ ■過度な食欲の抑制 ■幸福感を得る などの効果です。 オキシトシンが出るタイミングは、「スキンシップ」です。 家族、恋人、友人、ペット(動物)などのスキンシップ・会話・交流・愛情など、人に親切にしたり、されたりする時です。そして性行為によってもっともオキシトシンが分泌されます。ようするに、人とのつながりや、ペットとのつながりを大切にすることで、オキシトシンによる幸せを得ることができます。 私の家には犬が3匹いて、オキシトシンは満たされていそうです(^^ 本題の「ドーパミン」です。聞いたことはあると思いますが、このホルモンの強さを知っておくことで、今までの自身の行動にドーパミンが強く関係していたことが分かると思います。 ドーパミンは「やる気ホルモン」です。生存や快楽に紐づいているため、人を突き動かす力が段違いに強いです。 そのため、ドーパミンに操られているといっても過言ではありません。逆に言えば、ドーパミンさえ味方にしてしまえば人生は好転するといっても良いです。 ドーパミンについて ①快楽に関わること ②報酬予測と報酬獲得 ③強化学習 この3つのポイントをおさえることで、ドーパミンを理解することができます。 ①快楽に関わること ドーパミンは別名「やる気ホルモン」と呼ばれています。人のやる気、活力、モチベーション、集中力、記憶力、快楽にかかわる大事な脳内物質です。 とくにドーパミンが分泌されているときに「快楽」を感じていることが重要です。 ②【報酬予測】と【報酬獲得】 これはドーパミンが分泌されるタイミングの話です。 【報酬予測】は「何かいいことがありそうだ」「おいしいものが食べれそうだ」という時に、ワクワクすると思いますが、このワクワクの正体がドーパミンによるものです。 【報酬獲得】は「おいしいものを食べた時」「お金を稼いだ時」「目標を達成できた時」「活躍する時」のタイミングでドーパミンが分泌されます。 まず【報酬予測】でドーパミンが分泌され、「やる気」「活力」「集中力」が上がります。そして次に、その報酬を獲得することが出来たら、そこでもまたドーパミンが分泌され達成感を得ます。 ③強化学習 一度快楽を得ることができた場合、その快楽をもう一度得たいと感じやすくなります。 その快楽を学習することで、もう一度それが欲しいという気持ちが強くなること。 分かりやすい例として、ビールを飲んだことがない人は、ビールをたまらなく飲みたい!となることにはなりません。しかしビールを何度も飲んで、そのおいしさをそのおいしさを知った人は、ビールが飲みたくてたまらない!となりやすいです。 ビールを飲んだら気持ちよくなれる、筋トレをして筋肉が付いたらうれしくなれる、会社で昇進したらうれしくなれる、という感じで、ドーパミンが出るタイミングはいろいろあります。そしてそれを繰り返すことで強化学習が進みます。 つまり筋トレで気持ちよくなる人は、どんどん筋トレをします。筋トレ後に得られる達成感や、自己肯定感、その後得られる肉体の変化の喜びなどを感じることができれば、筋トレは継続することができます。 これは何が強化学習の対象になるかは人それぞれです。 いかにドーパミンが強力なパワーを持っているかがわかると思います。基本的にドーパミンの分泌は「生存に有利な行動」に紐づいています。具体的には、「食べること」と「異性を獲得すること」です。この2つがドーパミンが出る最も根源的なタイミングです。それだけ人を突き動かすエネルギーとなります。私たちはドーパミンに操られているといっても過言ではありません。 ドーパミンの性質を研究し、それをビジネスとして利用する人もいます。 【依存症ビジネス】 ■ギャンブル ■ゲーム ■スマホ ■SNS ■買い物 ■ポルノ ■酒 ■たばこ ■風俗 ■薬物 など これらの行動の良くない点は、簡単にドーパミンを出せてしまう点です。 努力せずとも、簡単にドーパミンが出せるので依存症になりやすいです。 しかもドーパミンには、厄介な性質があり、ドーパミンによる幸せは、同じ量では満足できなくなっていくという性質です。 例えば、1万円稼げたらうれしい!と感じても、どんどんそれに慣れてしまいます。そして次第に、3万円稼げてうれしい、次は10万円、100万円、1000万円、、というように、もっともっとと求めてしまいます。そういった性質がドーパミンにはあります。 そしてこの性質が依存性ビジネスで上げた行動でおこってしまうと、なかなかに悲惨です。これらの行動は、簡単にドーパミンが出せる代わりに、体にとって良くなく、健康にも良くなく、お金もかかり、精神も破壊しかねません。それにもかかわらず、それらの行動を求めてしまった場合、それは「中毒」と言えます。 中毒とは、何かを渇望し統制が効かなくなり、生活に悪い影響が出ることです。 ドーパミンの分泌は「生存に有利な行動」と説明した通り、私たちを一番中毒にするのは、「ジャンクフード(食)」や「ポルノ(性)」ということです。そして次に「酒」「たばこ」「薬物」、「ゲーム」「スマホ」という風に続きます。 では中毒になると、人の脳はどう変化していくのか? 1.増感 2.脱感 3.前頭前野の機能不全 4.ストレス系の誤作動 という4つの段階をふんでいきます。 【①増感】 これは快楽の超記憶のことです。ドーパミンの過剰分泌が引き起こされることにより、強力な渇望を引き起こす段階です。 【②脱感】 これは快楽の耐性がつき、快楽の反応が鈍くなることです。同じ刺激を得るのに、ますます多くの刺激が必要になります。 【③前頭前野の機能不全】 増感と脱感を経て、脳の機能が落ちてしまいます。特に脳の前頭前野という大事な部分の機能が落ちてしまいます。 前頭前野は脳の最高中枢で、とても大事な部分です。「やる気」「集中力」「記憶力」「論理的思考」「客観的思考」「行動や感情のコントロール」「コミュニケーション」などをつかさどる部分です。 ですので前頭前野が発達している人は、他人と良好な関係を築けたり、目先の利益に捕らわれず長期的に見た有利な選択ができたり、その結果、社会的地位や経済的地位が高くなりやすいというような傾向があります。 この前頭前野の機能不全に陥るということは、相当まずいことになります。 【④ストレス系の誤作動】 これは渇望増大、意志力阻害、無数の禁断症状です。 禁断症状とは、不安・うつ・疲労・不眠・苛立ち・痛み・気分の揺れ、などがあります。 このようにして中毒は徐々に人をむしばんでいきます。なるべく早い段階で対策することが必要なので、ドーパミンとの付き合い方は非常に重要です。 ドーパミンについて理解し、学びを活かすことができれば、ドーパミンを味方につけることができます。 ドーパミンを上手く利用し、味方につけることができれば、「理想の自分」や「理想の人生」に近づくための有効な一手となります。 ドーパミンを味方にする方法 ■ 目標達成の価値を明確化 ■ 目標を細かく分ける ■ 適切にフィードバック 【目標達成の価値を明確化】 達成した時のメリットをとことん明確にする。例えば「給料が増える」「家族が喜ぶ」「人に褒められる」など、どんな目標であれ、達成後のメリットが明確であればあるほど、それを欲し脳内にドーパミンが分泌されます。つまりやる気がでます。 【目標を細かく分ける】 例えば、「1年で細マッチョになる」と決めたとします。明確にこんな体になりたいと、理想のカラダの写真を覚える。細マッチョが扱っている重量を知り、その重量を〇月までに持てるようにする。それが出来たら次に〇月までにダイエットして、体脂肪率〇%を目指す。目標達成から逆算し、その目標を達成します。なぜこうしたほうがいいかというと、目標達成の道のりが遠いと、脳内ではドーパミンが出づらくなってしまいます。 年単位の目標であれば「月」「週」「日」と細分化していきます。そのように細分化すれば、今日の目標は達成、今週の目標は70%達成、という感じで小さな達成感を積み重ねることができます。私が、「今日のメニューは前回のメニューより強度を上げる」や「〇月までに〇キロ落としましょう」や「今月はこの種目のウエイトを〇キロあげましょう」などは、この目標の細分化です。この達成率の高さによって、大きく変化する人と、そうでない人との差が出てきます。この小さな成功体験によってドーパミンが分泌され、更にやる気を出すことができます。 私がaimaFITでトレーニング指導する場合、お客様がたとえ目標達成できていなかったとしても、「褒める」ことや、その日の「達成感」を感じてもらえるようなメニュー構成やコミュニケーションを心がけ、ドーパミンを出してもらえるようにしています。それは「継続」することにより、達成できることが多いからです。 【適切にフィードバック】 目標の達成率や、良かった点、悪かった点を振り返り、次の改善策を考え実行します。 これもaimaFITでは記録し、その人の長所短所を分析し、その人に合わせたメニュー構成で進めていくのに重要です。これもドーパミン分泌量を増やすことに繋がります。 【ドーパミンとの上手な付き合い方】 ■ ストレスをためないようにする ■ 睡眠・運動・食事を整える などがあります。 また、セロトニンによる幸せとオキシトシンによる幸せを先に確保する。というのが大事です。 脳科学の観点から、3種類の幸せがあります。 【セロトニン的幸福】=安らぎ・癒し・晴れやかな気分という幸せ 【オキシトシン的幸福】=人とのつながりによる幸せ 【ドーパミン的幸福】=やる気や達成感の幸せ この3つは明確に重要度が違い、1位セロトニン、2位オキシトシン、3位ドーパミン です。 これはなぜかというと、ドーパミンは「もっともっと」という性質があるからです。ドーパミンの幸せには終わりがありません。しかし、セロトニンとオキシトシンの幸福は違います。この2つはもっともっと欲しいとはなりません。セロトニンとオキシトシンの幸せは安定しています。 先にセロトニンとオキシトシンの幸福度が上がれば、脳のパフォーマンスは上がります。 これを心理学・脳科学の世界では【幸福優位性】と言い、「幸せな人ほど成功できる」というものです。 セロトニンとオキシトシンが分泌されると 脳機能アップ、生産性アップ、活力アップ、ストレスに強くなる セロトニンやオキシトシンによる安定的な幸福を感じている人ほど、仕事での成果が高くなります。 セロトニンとオキシトシンを先ずは大事にし、その上でドーパミンを求める!という順番です。 もっともっとというドーパミンが出た時に、「足るを知る」という言葉も覚えておいてください。 Search Labs | AI による概要 「足るを知る」とは、自分の現状に満足し、感謝の気持ちを持つ生き方です。また、身分相応に満足することを知るという意味の慣用句でもあります。 【意味】 どんな境遇でも、今あるものに喜びを見出す 過剰な欲望に振り回されない 決して現状に甘んじることや、努力を放棄することではない 自分の現状や持っているものに満足し、無駄な欲望や執着から離れる 【由来】 古代中国の思想家である老子の言葉 禅語で「知足(ちそく)」とも呼ばれる お釈迦様は、欲を少なくし、「知足」すなわち自分の中に「足る」という感覚を持つことが大切だと戒められました 【現代社会における意義】 物欲や過剰な情報に囲まれた現代社会で、私たちが忘れがちな大切な価値観 満足の心を持つことこそが真の幸福へと導いてくれる 今あるものに感謝するというシンプルな行為が、持続的で確かな幸せの秘訣であり、心の安らぎをもたらす力がある 次回は、④アドレナリンとノンアドレナリンについて |